家族ライフサイクルとは

家族ライフサイクルとは、

カップルが夫婦になり、夫婦に子どもができ、子どもが生まれ、子どもが小学生になり親の手が少し離れ、子どもが思春期になり、やがて家族を巣立つ。親の世代は老後に向け生活を整えていく。そのような家族の流れを、各段階に分け、家族の機能の変化と課題を理解しようとするものである。

 

家族ライフサイクル論でよく見かけるのは、カーターとマクゴルドリック(Carter&McGoldrick 1980)の説である。私が知っているものでは、1980年の6段階説。

ここで紹介する平木先生のライフサイクルは7段階となっている。

 

家族ライフサイクルは諸説あるが、ここでは平木典子先生の家族ライフサイクルを参考に紹介したい。

各段階をどのように分けるかで諸説あるらしいですが、主要な部分は同じだな~という印象でした。

 

余談ですが、私は、家族相談士の勉強をするまで家族にライフサイクル論があるとは知りませんでした。

エリクソンの個人の発達段階は知っていたけれど!!

家族にもライフサイクル論があるんだ!!と驚きだったことを覚えています。

 

 

現代の家族は多様な形をとる。

その中で1組の男女のカップルに子どもがいるという前提のライフサイクル論であることを認め紹介する。

ただ、形にこだわらなければ、得るものはあると思われる。

 

 

1、家からの巣立ち(独身の若い成人期)

(家族システムの発達課題)源家族からの自己分化 親からの心理的独立を図ること

(個人の発達課題)親密性vs 孤立 職業における自己確立

*現代はこの時期が長くなっているとの指摘がある。この時期の個人の発達課題では、他者(同性・異性)との親密な人間関係を確立する必要があるという。家族の発達課題は、親からの心理的な独立です。

 

2、結婚による両家族の結合(新婚期・家族の成立)

(家族システムの発達課題) 夫婦システムの形成 実家の親との付き合い 子どもをもつ決心

(個人の発達課題)友人関係の再編成

 

3、子どもの出生から末子の小学校入学までの時期

(家族システムの発達課題)親役割への適応 養育のためのシステムづくり 実家との新しい関係の確立

(個人の発達課題)世代性vs 停滞 <第2世代>基本的信頼vs不信自律性vs 恥・疑惑自主性vs罪悪感

*夫婦が「夫」と「妻」役割に加えて「親役割」を担うようになる。新しい家族の誕生は大変喜ばしいことではあるが、家族のカタチが変化し関係性も変化してくるため、ある種のストレスがかかる。親になることは、誰にでも「初じめて」であること、親から受け継いだものを感じつつも、試行錯誤しながら「親」になる。また、実家との新しい関係を構築する。依存的にならないよう留意する。

 

4、子どもが小学校に通う時期

(家族システムの発達課題)親役割の変化への適応 子どもを包んだシステムの再調整 成員の個性化

(個人の発達課題)世代性vs 停滞 <第2世代>勤勉さvs劣等感

*子どもが小学校に入ると人間関係が外に開かれていくことになる。親は子どもを信じつつ、子どもの危機サインを受け取り柔軟に対応していく。子どもが失敗や落ち込むことがあっても「家に帰ればほっとできる」場をつくる。

 

5、思春期・青年期の子どもがいる時期

(家族システムの発達課題)柔軟な家族境界 中年期の課題達成 祖父母世代の世話

(個人の発達課題)<第2世代>同一性の確立vs同一性の拡散

*いわゆる思春期からは子どもが親離れを果たすために試行錯誤する時期であると理解し見守る。

 

6、子どもの巣立ちとそれに続く時期:家族の回帰期

(家族システムの発達課題)夫婦システムの再編成 成人した子どもとの関係 祖父母世代の老化・死への対処

(個人の発達課題)<第2世代>親密性vs孤立(家族ライフサイクルの第一段階)

*この時期の熟年離婚が増える。

 

7、老年期の家族の時期:家族の交代期

(家族システムの発達課題)第2世代に中心的な役割を譲る 老年の知恵と経験を包含

(個人の発達課題)統合vs 絶望 配偶者・友人の喪失 自分の死への準備

 

 

参考文献:

「家族の心理 家族への理解を深めるために」共著:平木典子・中釜洋子

「家族心理学 社会変動・発達・ジェンダーの視点」著:柏木惠子

 

 

 

 

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